[買い物日記] IIJmio の eSIMデータプランゼロを使ってみた(辛口)

今回の買い物:
  • IIJmio eSIMデータプランゼロ・・・初期手数料 3,520円、月額従量制 495円/1GB (ミニマム月額 165円)
難易度: 1/5 ★☆☆☆☆ (易しい)
達成度: 5/5 ★★★★★ (eSIM の使い方がわかった)
満足度: 1/5 ★☆☆☆☆ (使いづらいので解約)

購入先: IIJ (IIJmio)
申込日: 2020/07/06
設定日: 2020/07/06
解約日: 8月に入ったらすぐに解約

eSIM とは?


携帯キャリアの接続情報を、物理的な SIMカードを使わずに携帯端末に設定する規格、方式のこと。GSM Association が定めた。


IIJmio で eSIMデータプランゼロを申込み


IIJmio のホームページでサービスを申し込む。mio ID でログインが必要。

申し込み後にサンキューメールが届く。

サンキューメール

ほぼ同時に利用開始メールが届く。

利用開始メール

eSIM の登録


利用開始メールにあるアクティベーションコードのリンクがあるので、eSIM を登録する端末以外の PC やスマホで開く。mio ID でログインが必要。

ログイン

利用開始メールに書かれているサービスコードを選んでアクティベートする。

プロファイル選択

eSIM を登録する端末で、表示された QR コードを読み込む。

QRコードの読み込み

手持ちの iPhone XS に eSIM を登録した。

設定-セルラー

セカンダリ

2番目のキャリアに IIJ が登録された。

モバイル状態(画面左上)

どちらも電波をつかんだ。

eSIMデータプランゼロのメリットは?


ここからが本題。今回、eSIM という新しい技術を使うメリットを実感したかった。日常が便利になったり通信料金を節約できたりするのだろうか。

通信速度は改善するのか?


eSIMデータプランゼロはドコモの回線を使っているのでドコモ以上に速くなることはないし、IIJmio の他のプランより速くなることもないだろう。通信速度がどのくらい遅くなるかを知っても楽しくないので計測はしていない。

お得な使い方


以下、税抜き金額で計算する。

大手キャリアのプランでデータ量を追加すると 1GB当たり 1,000円かかるが、eSIMデータプランゼロなら450円で済む、というのは宣伝通りだ。

ただそれは、入っているプランの上限を超えてから追加する場合の金額のことで、上限に達するまでは当てはまらない。

今使っているプランはドコモのギガライトで、2年定期契約とみんなドコモ割が適用されている。それだと、1GBまで 1,980円 で、そこから 2GB毎に 1,000円アップする。そして上限 7GB を超えて 10GB まで 1GB当たり 1,000円かかるようになる。1GB から 7GB の間は 1GB 当たり 500円の計算になる。

1GB当たり 500円より eSIMデータプランゼロの 450円の方が安い。しかし、気をつけなければいけないのは 150円のミニマムチャージがかかる。

ドコモだけの料金を 1GB毎に書くとこうなる。割引適用後で音声通話その他の料金は除く。

データ量 月額料金
1GB 1980円
2GB 2980円
3GB 2980円
4GB 3980円
5GB 3980円
6GB 4980円
7GB 4980円
8GB 5980円
9GB 6980円
10GB 7980円

eSIMデータプランゼロを組み合わせたときに、ドコモだけのときよりも安くなることはあるのだろうか。

(A) ドコモのデータを切って IIJmioのデータだけを使う


データ量 ドコモのみ ドコモ IIJmio 合計 差額
1GB 1,980円 1,980円 450円 2,430円 450円
2GB 2,980円 1,980円 900円 2,880円 -100円
3GB 2,980円 1,980円 1,350円 3,330円 350円
4GB 3,980円 1,980円 1,800円 3,780円 -200円
5GB 3,980円 1,980円 2,250円 4,230円 250円
6GB 4,980円 1,980円 2,700円 4,680円 -300円
7GB 4,980円 1,980円 3,150円 5,130円 150円
8GB 5,980円 1,980円 3,600円 5,580円 -400円
9GB 6,980円 1,980円 4,050円 6,030円 -950円
10GB 7,980円 1,980円 4,500円 6,480円 -1,500円

ドコモのデータを切っても 1,980円はかかる。さらに IIJmio の eSIM料金がかかるが、赤字の部分でドコモよりも安くなる。

データ量によって安くなったり高くなったりではお得とはいえない。安くなるデータ量を気にしながら使うのは便利とはいえない。

(B) 一番お得な使い方


この使い方以外にお得といえる使い方はない。

データ量 ドコモのみ ドコモ IIJmio 合計 差額
1GB 1,980円 1,980円 150円 2,130円 150円
2GB 2,980円 1,980円 450円 2,430円 -550円
3GB 2,980円 1,980円 900円 2,880円 -100円
4GB 3,980円 1,980円 1,350円 3,330円 -650円
5GB 3,980円 1,980円 1,800円 3,780円 -200円
6GB 4,980円 1,980円 2,250円 4,230円 -750円
7GB 4,980円 1,980円 2,700円 4,680円 -300円
8GB 5,980円 1,980円 3,150円 5,130円 -850円
9GB 6,980円 1,980円 3,600円 5,580円 -1,400円
10GB 7,980円 1,980円 4,050円 6,030円 -1,950円

この使い方は、1GBまではドコモのデータを使って、超える寸前に IIJmio の eSIM を使い始めるというものだ。普段 1GB は超えるので、基本的にお得といえる。

しかし、スマホを開くたびに MyDocomo でデータ量をチェックして、ギリギリ 1GB に近づいたら eSIM のクーポンを購入してドコモのデータを OFF にする必要がある。その後は 1GB 使うごとにクーポンを買い足す。

とても不便なサービス


eSIMデータプランゼロでは、使いたいデータ量をクーポンで購入する必要がある。月ごとのデータ量をあらかじめ予測することはできないので、1GB毎に買い足すか、きめでまとめて買う必要がある。データ量に応じて自動で課金されるしくみはないので、あまったデータ量は捨てになる。

いろいろ考えると、要するにこの eSIMデータプランゼロは月額 495円(税込み)・1GB の データSIM と考えるとしっくりくる。ただし、毎月クーポンを買わなければいけない不便な SIM だ。使おうとしたときに切れているのを防ぐには、月末の午前0時過ぎか毎月1日の朝に買わなければいけない。

どんな人にお得なのか?


eSIMデータプランゼロのターゲットユーザーは、購入サポートの関係で MNP ができない人だと思う。電話番号を維持したいユーザー向けという宣伝文句は、この点で理解できる。

今のところ、MNP すると違約金が発生するユーザーは結構いると思うが、以前の端末抱き合わせが解消されて 2年たてば相当数いなくなる。残るのは新旧の̚過度期にあった 3年とか 4年で端末代金のローンを組んだユーザーか。

あるいは以前の料金プランで通話のみカケホーダイを利用しているユーザーなら、通話の面でメリットがある。

通話にカケホーダイを求めなければ、例えば IIJmio のケータイプラン(月額920円)に MNP すれば eSIMデータプランゼロと合わせて月額1,070円で維持できる。しかし 1GB 使うと 1,370円になる。OCNモバイルONE の 1GB/月コースは 1,180円でこれより安い。

結局、MNP できるユーザーは MVNO の音声+データサービスを利用すれば確実に安くなる。端末代からくる縛りを除いて、音声とデータで分けたり、2社をまたいでお得になるようなことはないといえる。eSIMデータプランゼロは、一過性の商品という印象だ。

あとがき


いつもデータ量を気にしながら、1GBを超えたらデータ用のキャリアを切り替えて、さらにその後足らなくなった都度買い足すような使い方は、面倒過ぎてとてもする気になれない。自分にとって eSIM を維持するメリットはない。解約して旅行先で格安SIM を使うために空けておくことにする。

初期手数料も払ったし当月解約ができないので2か月分払わなければならないのは悔しいが勉強代と思うことにする。加入する前から計算できるだろと言わればその通りだが・・・

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